SENSATIONAL Design谷口謙吾 自叙伝

カナオ11 13章 カナオ11

カナオとは、決まった日、決まった時間帯に
気が合ったらお話しをする仲の関係であった。

ある日のこと、カナオに暫く会っていないなと思い
相変わらず、当てずっぽうでこの辺りに出勤してるんではないだろうかと

コンビニを訪れた日、その日は、ちょうどルーティン作業のガソリンとタバコのカートン買いが重なった日だった。

その日、わたしは、昨日、ここ最近から考えていた
タバコの交換、入れ替え、つまり新しく吸うタバコを探していた。

運転しながら、ガソリンスタンドに迎い思いつきで
マルメン8個とEシリーズ1個、ハイライトメンソールを1個買って、メビウスのワンカートンと大体同じ値段に合わせることを、運転の中で思いついた。

そして、いざ、コンビニに行き、カナオ、もとい…ユリちゃんあるかなぁ…などと思いながら
店舗を新作のスィーツを眺めながらぶらついては
いたが、その日は、カナオ、ユリちゃんはいなかった。

しかし、目的はタバコ買いなので目測通り
の8個のマルメンと1個ずつのメビウスEシリーズと
ハイライトメンソールを買って帰った…

のだが、なぜだかイライライライラする。
なぜだがあの日以来イライライライラする。

満月の日が来たから?満月の前の日だったから
わたしは、旅に出たい気分にさえなった。

それから、何日かして、いつもの副業で
汗をかいた頃、わたしはマルメンでスッキリしている自分に気づいた。

マルメンは、淡麗でスッキリして美味しいタバコだ!しかし、わたしが以前から愛用していたメビウスrightと、違うのは、安定感、スムーズな吸口、
7つの香料の香りがメビウスがわたしの中では
勝る。

Eシリーズに至っては、メビウスright以下なのは
当たり前だし、ハイライトメンソールは美味しいし
ラムの口当たりも良くて10ミリというところも
程よい重さだ。

しかしながら、しかしである。

毎日毎日もモノや出来事も色々あるが

いつものものヤツ
普段から慣れてるもの
使い慣れたもの
行き慣れた場所や
いつもの場所って大事なのだ。

そこに、メビウスrightのBOXがカートン売りしていて、いつものコンビニがアリ、いつもの笑顔のカナオがいる。

そこが、そこが、大事なのだ。
変わらないモノ。それだ、まさに。

わたしは、そのコンビニをこよなく気に入り
特に感心して好んで使っていたが

その日は、さすがに手をこまねいて
思わず、携帯を取った。

この前、買ったマルメンのウチの5個が
残っている、日にちと時間は覚えているのですが
しかし、レシートはないのだが
メビウスに交換しては貰えないだろうか?

と悲痛なお願いをした。

すると、受話器を取った、男の子の店員は
レジの記録を調べてくれ、結果、いいですよ!
という答えをくれた。

早速、コンビニへと行くわたし。

焦ったのか、なんだかモヨオシテキタ…

とりあえず、トイレだけを済ませにトイレに入ると
どこからか店員さん達の声が

『谷口さんって言ったらあの人でしょう?
だって、有名な人だもんねー!』

『最近、トイレに行くよーになったんだね!』

『くつろげてる証拠じゃない???』

そして、タバコだけを変えるワケにもいかないので
ちょうど3時小腹も空いていたので
チョコホィップロールとアイスコーヒーを手にして

なんとなーく、品出ししているカナオに念をかけて
カナオにレジに来て貰った。

カナオは、以前、茶や金髪や色々取り取りの色の
バッチリメイクで2月14日にわたしと会っては
いたが、

今日は、シンプルに黒髪に青のインナーカラーに
いつものメイクに戻っていた。

思わず、『青が1番いいよー!似合ってる』
と言うと

カナオが
『ハイ!これがワタシも1番好きなんです。』と
答えてくれて
タバコの交換に当たってくれた。

何か、たまに東京地下アイドルのカナオには可愛いさのあまり推し活の為、差し入れをするのだが

急なあまり、何も思い付かない。

カナオとなぜか話しをしてるウチに
お互い目を見つめ合う時間が増えたような気がする。

とにかく、タバコの交換を無事して貰って
車の中でチョコホィップロールとアイスコーヒーを
飲んで落ちつく

次の瞬間、また、コンビニに入って、カナオの
レジの前に立ち
ハイライトのメンソールを一つ買った。

そして、帰る直前に
『ハイ!いつもありがとうございます』と言い

カナオのいつものように驚きの表情で
『え!いいんですかー?』と言い

カナオにハイライトメンソールを渡して
驚き顔のままのカナオを、残してコンビニを
後にしたわたしだった。

車に乗りながら、
もう1人の新しい店員が『すごい!どうして?
どうしたら、あんな人とあんなになれるの??』

カナオ『わたしだから〜笑笑』

店長『カナオ君、いい加減にしなさい』…

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