SENSATIONAL Design谷口謙吾 自叙伝

カナオ11 2章 コンビニ侵入

すると、カナオは、『ありがとうございます。
東京地下アイドルの真似してるんです。テヘッ』
なんて可愛い端正な顔立ちの顔で言ってきた。

それは、その彼女が特化しているメイクについて褒められたのが
相当、嬉しいことだったのだろう。
彼女のここ1番の喜びだったみたいなリアクションだった。

それからもわたしは、数日おきにそのコンビニへと足を運ぶのだが、
なかなか彼女とのスケジュールが合わず、会えない日々が続いていた。

 

ふと、今日もカナオはいないんだろうなぁ〜などと
半ば諦めかけていた頃に『いらっしゃいませー』と
カナオの元気で快活な声が聞こえてくる。

なぜだろうか、目元が今、笑ったように見える。

笑ってる?
本当に笑ってる。

わたしは、また、レジを済ませカナオに
質問をしてみた。『あの〜、東京地下アイドルは
何て名前のグループなんですか?』

カナオはかくかくしかじかと事細かに教えてくれた。

また、それから数日が経ち、わたしは、グラフィックデザイナーとしての集客の為、営業の為、
と言う名目の元?笑笑。

いずれにしても髪をわざと目立たせ注目を惹きつける為に
金髪に染めるべくブリーチ剤を探してコンビニを訪れていた。

しかし、探せど探せどそのブリーチ剤が見つからない…
仕方ないと…周りを見渡すと、カナオと目が合った!

彼女に聞いてみる。

コンビニ内を彼女のあとについての2人ウロウロが始まる。

カナオの後をついてコッチに
カナオの後をついてアッチに…

カナオがひとしきり探してくれたが
ブリーチ剤は見当たらなかった。

お礼の言葉を言って

コンビニを後にしたわたしは、ともかく違う場所で
ブリーチ剤を手に入れ金髪にした頭で数日後、再び
コンビニにへと向かう。

すると、今度は、意外や意外にカナオの方からわたしに話しかけてくるではないか。

『金髪にしたんですねー、もう夏ですものね♪』
わ、わたしは急にカナオに話しかけられてビックリ
したのと、カナオの方から話しかけられると思ってもいなかったので二重にビックリした。

『は、はぁ』と微笑しかできないわたし。

 

つづく

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