SENSATIONAL Design谷口謙吾 自叙伝

塩見のおばあちゃん。

私たちの高校時代、クラスにSIOMIというクラスメートがいました。私たちは朝7時半頃から毎日補習の授業があるのですが、皆、遠路はるばるあちこちの地方から登校してくるので、この補習はなかなかキツイものとなっていました。

ある日、学校に入学して3ヶ月程が過ぎた頃でしょうか、皆が席についてその補習を受けている頃、SIOMIが遅れてクラスに入って来ました。担任のKODA先生はスパルタ教育の方針の厳しい先生で、私たちの担任で英語担当の先生は80点以下のテストの成績を取ったりするとビンタを張ったり、坊主を命じて坊主頭に刈り込まれたほどでした。

その先生の補習にある日、大幅な遅刻をした塩見は先生に『なぜ、遅刻した?』と問いただされ、『おばあちゃんが…おばあちゃんが倒れて…』と答えました。流石のKODA先生も何か事情があったに違いないと察し、SIOMIの話はあとで聞くことにして補習を再開しました。

そして、3日、4日が経った頃いつものように補習を受けている皆んなの前に、再びSIOMIが遅刻してきて再び先生に問いただされました。『なんで、今日は遅刻した?』という先生の問いにSIOMIが答えました。『おばあちゃんが亡くなって…泣』先生は何も言わずSIOMIを席に座らせました。

その、何日か後にまたSIOMIは遅刻をしました。そして、先生は問いただします。『なんで、また遅刻なんだ??』すると彼は言いました。『おばあちゃんが、倒れて亡くなりました…』すると先生は言いました。『さっき、お家の方に連絡をしたらおばあちゃんが出て孫は先ほど家を出ましたよ』と言っていたぞ!…

 

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